オールカマーは中山芝2200mで開催されるＧⅡ戦で、中山競馬場の代表的な重賞の一つ。

早速このレースの傾向を見て行きたいと思いますが、オールカマーは秋のＧⅠを睨んだ有力馬が、そのステップレースとして選択するレースであることは、まず最初に押さえておく必要があるでしょう。

夏の重賞は札幌記念を除けば全てＧⅢで、秋のＧⅠなんて最初から眼中にないような馬（陣営）が賞金稼ぎに出走してくる一面もあるのに対して、オールカマーに出走する有力馬は本気でＧⅠを狙っている馬が少なくない。

オールカマーで勝ち負けするような馬は、多くが近走でＧⅠに出走していた馬で、中でも前走ＧⅠに出走していた馬はそれだけで狙い目になることは間違いないだろうと思います。

《前走ＧⅠ出走馬》

22年

＊前走ＧⅠ出走馬の好走は無し

21年

① ウインマリリン（前走天皇賞春5着）
③ グローリーヴェイズ（前走ＱＥ2世Ｃ2着）

20年

＊前走ＧⅠ出走馬の好走は無し

19年

①スティッフェリオ（前走宝塚記念7着）

18年

①レイデオロ（前走ドバイＧⅠ 4着）
②アルアイン（前走香港ＧⅠ 5着）
③ダンビュライト （前走宝塚記念5着）

17年

①ルージュバック（前走Ｖマイル10着）
②ステファノス（前走安田記念7着）
③タンタアレグリア（前走天皇賞春4着）

16年

①ゴールドアクター（前走天皇賞春12着）
②サトノノブレス（前走宝塚記念8着）

15年

①ショウナンパンドラ（前走宝塚記念3着）
②ヌーヴォレコルト（前走宝塚記念5着）

※丸数字はオールカマーの着順を示します。

以上の通り2015年から2019年まで前走ＧⅠに出走していた馬が5連勝で、しかもこの5年間で前走ＧⅠに出走していた馬が11頭好走。

ちなみに2020年は該当馬の好走がありませんでしたが、これは出走を予定していた前走天皇賞春勝ち馬のフィエールマンが、直前で回避したことが要因で、順当ならばおそらく前走ＧⅠ出走馬の6連勝になっていたはず。

そして2021年はやはり前走ＧⅠ出走馬のウインマリリンが快勝。

昨年はまた該当馬の好走がありませんでしたが、オールカマーは前走ＧⅠ出走馬を狙うことが1つのセオリーと言っても過言はないような気がします。

ちなみに今年の出走登録馬を確認すると、以下4頭が前走ＧⅠ出走馬に該当していました。

ガイアフォース（前走安田記念4着）
ジェラルディーナ（前走宝塚記念4着）
ノースブリッジ（前走大阪杯8着）
タイトルホルダー（前走天皇賞春 競争中止）

この4頭の中で、タイトルホルダーを該当馬に含めるべきかは少し迷いましたが、実際に2周目まで走った後の競争中止ですので、特に除外する必要もないでしょう。

いずれにしても過去データから考えるとこの4頭の中から好走馬が出る可能性は高そうで、私自身注目しています。

以上、オールカマーにおける格上馬（馬格）についての見解でした。

それではまたお会いしましょう。